研究概要

【Contents】

現在取り組んでいる研究

高校生・学部学生向け

多くの原子が鎖状につながった巨大分子である「高分子(ポリマー)」は,他の低分子化合物とはひと味違ったユニークな特徴を持っています。これら高分子に特有の様々な性質を活かして,私たちの身の回りで,多くの高分子材料が利用されています。
松本研究室(合成高分子化学研究グループ)では,ラジカル重合による高分子合成を中心として,これまでの常識を超える新しい反応制御や高分子構造制御に関する研究を行っています。特に,新しい概念に基づいた高分子材料や有機結晶材料の設計に取り組んでいます。
「高分子合成」,「固体有機材料」,「光化学」,「環境・エネルギー」を組み合わせて,高分子化学や高分子材料の新たな領域を切り拓くことを目標としています。また,本当に役に立つ材料を世の中に提供することも重要であると考えています。基礎と応用の両方をともに重視して,様々な角度から研究に取り組んでいます。

研究室紹介用ポスター(学部学生向け)

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松本研究室に関心ある学生へのコメント

実際に取り組むテーマによって,関連する専門分野は異なります。食わず嫌いや先入観を捨てて,いろいろな“化学”を消化吸収していくと,本当の化学の面白さがきっとわかります。
学生一人ひとりが社会の中で「化学」の一端を担えるようになるには,教科書から学んだ机の上の知識以外の資質や素養が必要です。自主性を発揮してしっかり自己管理すれば,そこには必ず成功が待っています。今まで何を学んできたかだけでなく,これから何を学ぶかが大切です。楽しんで実験に取り組める人,発見に喜びを感じることのできる人,新しいことに積極的に挑戦する意欲ある人であれば何も心配いりません。松本研究室では,これまでの専門,経歴,学内・学外を問わず,新しいことに取り組んでみたい方を大歓迎します。
卒業論文が完成して,さらに大学院の修士課程,博士課程へと進学して,研究を進めていくうちに何度も学会発表のチャンスがあります。例えば,高分子学会年会・討論会,日本接着学会,日本化学会,ネットワークポリマー討論会,日本液晶学会討論会、有機結晶部会,各学協会の若手研究会やシンポジウム、国内外の国際会議など,様々な機会を利用して口頭発表やポスター発表のチャンスがあります。
あなたの世界をもっともっと広げてみませんか。一緒にお手伝いします。

研究八策(満足できる研究生活を送るためのヒント)

  • 磨けば光る原石を瓦礫の中から見つけだす(勘と感性が大切)
  • 常識にとらわれないでまずやってみる(知識や判断力は必要)
  • 流行ものは人にまかせて信念を持ち続ける(何かこだわりを)
  • 積算量で勝てなくても微分値なら勝負できる(最大瞬間風速)
  • コミュニティで自分の存在を認めさせる(小さな世界でよい)
  • 自分の支援者をひとりでも多く見つける(特に外からの支援)
  • 小さなチャンスを逃さない(チャンスは知らずに通り過ぎる)
  • 真の研究テーマは実験から生まれる(永遠に変わらない法則)

企業・一般研究者向け

現在取り組んでいる研究課題一覧

研究紹介1:高機能透明ポリマー材料の設計

  • シークエンス制御重合によるポリマーの機能設計
    【キーワード】共重合,ラジカル交互共重合,前末端基制御,高性能高分子,ポリマレイミド
  • 高耐熱透明有機無機ハイブリッド材料の開発
    【キーワード】耐熱性ポリマー,ポリマレイミド,シリカナノ微粒子,透明材料,ポリマーコーティング
  • 新規耐熱透明ポリマー材料の開発
    【キーワード】透明樹脂,熱可塑性ポリマー,ポリマーフィルム,ディスプレイ材料,光学特性,高屈折ポリマー
研究概要

ラジカル重合の利点を最大限に活かし,以下のポリマー材料に着目して高耐熱透明性ポリマーを反応設計を行っています。例えば,配列制御重合による超耐熱性マレイミド系ポリマーを活用して,ポリイミドに匹敵する超耐熱ビニルポリマーを設計しています。ポリマレイミド系有機無機ハイブリッド材料にも応用展開中であり,重縮合系エンジニアリングプラスチックに匹敵する高性能ポリマーを反応設計することを目指しています。また,アダマンチル基を含む高Tgアクリレート系ポリマーでフレキシブル・高Tgの非晶性ポリマーを合成しています。アクリルの常識を超える耐熱性ポリマーが得られます。最近,位置特異的ジエン系ポリマーであるポリジエンスルホンを用いて,高機能性・高性能のポリスルホンを開発できることを見出しました。ラジカル重合でありながら,特異的に1,4-位置選択性を示す交互重合系を利用して,これまでにないタイプのポリスルホンを合成しています。

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研究紹介2:易解体性接着材料の開発

  • 易解体性接着材料・プロセスの開発
    【キーワード】ポリアクリル酸エステル,粘着剤,感圧接着剤,リビング重合,リサイクル,短時間剥離
  • 易分解型熱および光硬化樹脂の開発
    【キーワード】無水マレイン酸共重合体,オゾン分解,エポキシ硬化,リワーク材料,ジエンモノマー
研究概要

光酸発生剤を用いた二重保護型刺激応答性の易解体性接着材料を新規に開発しています。保護基の種類を変えることにより,異なる刺激や条件に対応でき,光のみあるいは熱のみで簡単かつ短時間で剥離できる材料も開発しています。さらに,解体性をあらかじめ組み込んだ新規な熱および光硬化性樹脂の開発にも取り組んでいます。
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研究紹介3:高機能ビニル系剛直ポリマー材料の設計

  • ビニル系剛直ポリマーの合成と設計
    【キーワード】ポリフマル酸エステル,半屈曲性ビニルポリマー,ポリ置換メチレン,ディスプレイ材料,透明耐熱ポリマー
  • ラジカル重合による機能性ポリマー材料設計
    【キーワード】高分子合成,リビング重合,ブロックポリマー,高性能ポリマー,ポリマー構造制御,アダマンタン
  • 透明ポリマーフィルムの表面特性制御
    【キーワード】ポリフマル酸エステル,ポリマレイミド,定序配列共重合,透明性ポリマー,表面自由エネルギー,高機能コーティング
研究概要

置換ポリメチレン系剛直ポリマーであるポリフマル酸エステルを用いて,剛直な分子鎖構造をもつ高配向ビニルポリマーの設計も研究を以前から継続して行っています。ラジカル重合やビニルポリマーの常識を超えた高機能ポリマーを合成することを目標にしています。

研究紹介4:有機結晶・液晶を用いたポリマー材料設計

  • 超分子系カラムナ―液晶性の分子設計と機能化
    【キーワード】ディスコチック液晶,自己組織化,超分子液晶,ジアセチレン化合物,共役ポリマー
  • ポリジアセチレンの合成と電子機能設計
    【キーワード】固相重合,共役ポリマー,導電性ポリマー,有機エレクトロニクス,結晶成長
  • 有機結晶の固相光反応の機構解析
    【キーワード】光異性化,反応機構解析,Ⅹ線単結晶構造解析,二量化反応,DFT計算
  • 固相重合による結晶性ポリマー材料の設計
    【キーワード】トポケミカル重合,固相反応,光反応,高分子構造制御,立体規則性ポリマー
研究概要

ジアセチレン化合物の固相や液晶相での重合によって共役ポリマーを合成し,特異な電子機能をもつポリマー材料を設計しています。新規なエレクトロニクス材料の開発を目標にしています。

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研究紹介5:リワーク型光架橋高分子の材料設計

研究概要

機能材料設計(応用)と速度論・反応機構解析(基礎)の両アプローチによって,高分子反応・分解・架橋・脱架橋を活用した光機能性ポリマー材料の開発を行っています。

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